マメ知識
配電線設備工事とは
配電線は皆様のもとに電気を送り届けている電線です。高圧配電線と低圧配電線に大別されます。
高圧配電線は発電所から変電所を経て電柱に送られてきた電線,低圧配電線は電柱にある変圧器により電圧を返還した電線のことです。これら配電線に関わる設備すべては,発電所でつくられた電気を皆様のもとにお届けするための設備ということになります。
皆様が安心して電気を使っていただくために行われている設備の新設,移転,保守・点検業務が「配電線設備工事」です。
電柱について
◆電柱は日本の街中でよく見かけられます。知っているようで意外に知らないのが電柱の構造でしょう。その電柱も、よく見ると幾つものタイプがあることに気づきます。ここでは、トランスの取り付けられた、複雑なタイプのものをご説明します。
電柱の最上部には3本の線がセットになってかかっています。この3本の電線は変電所につながる電線で、高圧線と呼ばれています。これらの線には3000〜6000ボルトの電流が流れています。
高圧線の電圧は高いので、それを家庭に直接結ぶことはできません。トランスを途中に設置します。
このトランスがミニ変電所の役割を果たし、3000〜6000ボルトの電流を100または200ボルトまで下げるのです。
こうして安全になった電気は引き込み線を通して各家庭に配電されることになります。このように1本の電柱は「高圧電圧を変圧し振り分ける」という送電システムの縮図となっています。
電線間支持ロープについて
◆電線間支持ロープは何のために取り付けているのでしょうか。
電線の経年劣化対策として、計画的に張替工事が行われています。しかし、張替にあたってはお客様の停電が伴うことから、停電の調整が困難な箇所については、張替までの間、万が一の断線による電線の落下を防止するため、「電線間支持ロープ」と呼ばれるものが取り付けられます。
(2003年より)
言い換えると、強風、雷、劣化などによる電線の断線と電線を支えているもの(碍子)が破損した場合に、電線が地上に落下するのを防止するために「電線間にロープの取付工事」が行われているということです。
電線支持ロープはシリコン樹脂でコーティングされており、氷雪の影響を受けにくく雪が積もったり氷柱ができるということもありません。